第七間氷期

本や映画、ゲーム、英語学習、料理、プログラミングについて考えたことを表記する試験的なブログです。読み方は、だいななかんひょうきです。

◆ゲームざっかん その1:初めてのなかまと、終わらぬ旅

初めてのゲーム雑感、批評と言うのはおこがましいし考察と言うには粗い、なので気負わず砕けた雰囲気でやっていく。前日に書き始めたが、書き終わらなかったのできっかり3日坊主で毎日更新が途絶えた。

 

スクウェアエニックスではずっとFFだったけれど、PVの紫色の髪のモンク道家があまりに麗しかったから、またアクションでもシュミレーションでもなくRPGがプレイしたかったから、といった軽い気持ちでプレイし始めた。

 

かれこれ200時間プレイしている。正確には睡眠、食事中の放置時間(カジノ時間)が含まれているから150時間くらいだろうか。それでも尚すべてのストーリーを読み終えていないのである。シリーズ初めてでこれほどまで没入させてくる。げに恐ろしきはドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてである。

 

そう、何を隠そう、20年もゲームを遊んできておきながら、ドラゴンクエストシリーズをまともに遊んだことがないのである。『ドラゴンクエストVll エデンの戦士たち』は冒頭をちょろっと触ったくらいで、思いがけずネタバレを知ってしまい中断した。SFCの『クロノ・トリガー』はプレイしたけれど、あれはドラゴンクエストシリーズとはまた別だろうから・・・あっ、クロノ・トリガーもまたプレイしたいなあ。

 

前置きはそこそこに、ざっくりストーリーとゲームシステムについてドラクエ初心者が感想を述べていく。

 

 

目次

「なかま」と解く推理小説

前述の通り、ドラクエに関する予備知識は皆無である。またネタバレは見ず、発売時期とプレイ時期が離れたから、何なら他人の感想も見ていない。作品についてそれがゲームであれ映画であれ何であれ、感想を書こうと考えたなら他人の感想は読まないことが賢明だ。間違いなく他人の言葉や思考に影響を受けるし、それによって自分の言葉が胡散臭くなり書けなくなる。だから、これから感想を書きたい人や、物語は裸で、且つ、真っ向から挑みたい人はここで各々の旅に戻った方が良いだろう。これはおそらく後々の「◆ゲームざっかん」にも当てはまる。

 

さて、前置きが前置きに至り、雲行きが怪しくなってきたところでいよいよストーリーについて雑感。できる限り直接的なネタバレを避けて書きたい。

 

サブクエストも含め100を超える時間を微塵の退屈さも感じさせずに楽しめたことに驚いている。これほど没入できるゲームは久しぶりで、系統はがらりと違えど『DARK SOULS lll』以来だろうか。

 

まず、登場人物のみりょくが抜きん出ている。パーティーメンバーそれぞれがみりょく的で鮮やかであり、誰一人埋もれていないのである。そしてみりょく的なメンバーを活かす、或いは彼等彼女等の主体性を一層浮き彫りにさせるストーリーがある。加えて、「なかま」というメインコマンドが各人の同一性を補完している

 

プレイヤーは「なかま」を選ぶことで一緒にいる仲間と話すことができる。この「なかま」における台詞は相当数用意されており、ストーリーを進め、町を移動するごとに仲間に話しかけることが楽しみだった。ある時は助言を求め、ある時は様子を伺い、またある時は仲間の思考や主張に触れる。そうしてプレイヤーは主人公の姿を借り、着実に彼等彼女等を知ってゆく。

 

仲間それぞれにストーリーがあるため、「なかま」を用いずとも不足は感じない。しかし、「なかま」があることでプレイヤーは仲間をより深く知ることができる。ジグソーパズルは予めどんな絵になるか決められているが、形作る喜びや達成感が確かにある。「なかま」もそれに近く、次第に彼等彼女等がプレイヤーの中で形になる嬉しさがあり、そうして知った仲間は親しみ深い

 

物語の大きな流れは推理小説の手法と類似している。プレイヤーはいくつもの謎を抱えながら旅をする。勇者とは一体何者なのか、何故仲間になったのか、あなたは一体何者か、あの水色の生き物は何なのか。真相を明らかにしたいという欲求が絶えず、旅の歩みは止められない。残されたストーリーを読みたい心と、仲間と一緒に旅を続けたい心が、ある時衝突する。どちらを選んでもそれはあなたと仲間の大切な旅だろう。計算し尽くされた演出だろうが、これは憎い。

メタルという乱数

RPGで欠かせないのがレベリングである。レベリングは得意ではないが、この作品においてレベリングは全く苦痛でなかった。寧ろ楽しかった。何故か。複数の乱数要素がレベリングの、ひいてはバトルの面白さを支えている。

 

第一に「メタル系モンスター」が挙げられる。「メタル」に代表されるメタルスライムや、はぐれメタルは低確率で出現し、倒すと莫大な経験値を得られるモンスターである。これら「メタル」に遭遇できるとまず嬉しい。バトルをするほど遭遇の可能性は高まるため、バトルを続ける。何度か続けるとまた「メタル」に会える。嬉しい。この循環によってレベリングが苦ではなくなる。

 

「メタル」を探して戦っているとバトルメンバーが「ゾーン」状態に入ることがある。「ゾーン」状態の仲間は能力が高まり、他の仲間と連携技を使うことができる。これは何らかの数値が溜まっていき一定周期で起こるものかもしれず、乱数とは異なるかもしれないが、偶然性を感じられ「メタル」に似た喜びがくすぐられる。

 

課金要素のないゲームにおける乱数要素は健全だが、射幸心を煽るシステムとしてはソーシャルゲームにも劣らない。これら乱数要素によってバトルは劇的に面白く、退屈しないものとなる

 

また乱数要素とは離れるが、レベルが上がるにつれて必要になる経験値の上昇が緩やかであると感じた。これは直近でプレイしたRPGMMORPGであるからかもしれず、体感にすぎない。しかし、記憶の中のFF8やMOTHERシリーズよりもするすると、3、4回戦闘をこなすだけでレベルが上がった気がしている。

 

レベリングが苦手でプレイを懸念している方は心配する必要はない。

最後に

上述の通り、まだ全てのストーリーを見終えていない。『DARK SOULS REMASTERED』が発売され当日に届いたが、旅が終わらないので始められない。かと言って、初めてのなかまとの旅を急いて終わらせるにはあまりにもったいなく、じっくりと進めている。腰を据えて、残りわずかの旅を楽しもう。